一般的に「割礼」とは、ペニスの包皮を切除し、包皮が亀頭を覆わなくなるような処置のことを指します。
ユダヤ人、エジプト人、アラブ人が「割礼」を行うことはよく知られていますが、彼らの「割礼」は通過儀礼(イニシエーション)として行われます。世界の他の地域でも通過儀礼としての「割礼」の風習が認められます。今回はオセアニアのちょっと変わった「割礼」を紹介しましょう。
オセアニアでは、「上部割礼」と呼ばれる割礼が行われます。これもアラブ地域と同様、通過儀礼として行われます。フィリピンのセブ島では、伝統的に9~10歳の少年がその「手術」を受けます。
割礼を行うために、まずペニスを竹でこしらえた道具で支えます。包皮を引っ張り、ナイフを「縦に」あてがいます。そのナイフを石などで叩くことで包皮を二股に裂くのです。つまり、「上部割礼」では包皮を縦に割るだけで切り取ることはありません。
処置後はすりおろしたココナッツで傷口を覆い、傷口がふさがるまで海水浴を奨励されるそうです。彼の地では現在でもこの風習がのこされており、病院で処置されるということです。
図(上の小さな棒片)は、大英博物館に収蔵されている割礼用のナイフです。ニューカレドニア島のものだそうです。収蔵されたのは1898年。古来この地域では、このような道具で割礼を行なってきたのでしょうね。
「セックスでもマスターベーションでも射精という行為に変わりはない、わざわざ女性とセックスするなんて面倒くさい」
世の中には、そんなことを言う男性もいるそうです。しかし、それは本当なのでしょうか?マスターベーションとセックスには違いは無いのでしょうか?どうやら、身体はそうは思っていないようです。
ベルギーの研究者Gerrisは、セックスによって得られた精液とマスターベーションによって得られた精液の質を比較する研究を行なっています。一連の研究によると、マスターベーションによるものと比較して、セックスで射精された精液の中には、70~120%も多い精子が含まれているそうです。精液の量自体も増えます。前立腺からの分泌液が25~45%も増えるそうです。
また、運動性も形態も、セックスで射精された精子のほうが質が高いそうです。。
しかしながら、なぜ実際のセックスのほうが精液の質が上昇するのかは分かっていません。セックスという行為の中にマスターベーションとは違う、なんらかの因子があるはずなのですが、それはまだ明らかにされていません。
いずれにせよ、身体は「セックスとマスターベーションは別物」と認識するのは間違いないようです。
精巣のことを英語では「testis」と呼びます。これはラテン語の「証人」を表す言葉がもとになっているそうです。つまり、生まれた時に精巣のあるなしで性別を判別できるからなんですね。
ヒトのように精巣を陰嚢におさめてぶらぶら歩く動物は、ウシやウマ、ヒツジなどがいますが、すべての動物がそうであるわけではありません。クジラやゾウ、ブタ、さらにはヒトと同じ霊長類のゴリラも、体内あるいは体に密着した場所に睾丸があります。
なぜヒトでは、陰嚢が体内にないのでしょうか?それは、精巣の温度を体温よりも下げることで、多量の精子を生産するのに好都合であるからと言われています。精巣の温度が高くなると、精巣が正常に発達せず(精子が生産されず)、不妊の原因になります。
しかし、精巣が体内にあるような他の動物では、そのような精巣の発達不全はおきません。なぜヒトでは温度を下げなければ精子の形成がおかしくなるように進化したのでしょうか?考えてみれば不思議ですが、それについては全くわからないそうです。
睾丸を体外に持つサルでは力の象徴として睾丸をアピールする行動がみられるそうです。もしかしたらヒトの睾丸にも、ディスプレイの役割があるのかもしれませんね。
西洋にも同じような「神話」があります。それは「靴のサイズはペニスのサイズに比例している」というものです。
2002年、イギリスの泌尿器科の医師が、この話を検証するために調査を実施し、靴のサイズとペニスのサイズにはなんの相関もないことを証明しました。鼻とペニスの相関についても同様でしょう。
ところで、標準的なペニスの大きさを把握することはコンドームの開発などにおいて非常に重要ですが、ペニスの大きさはどのように測定するのでしょうか。
今のところ、医療の現場では以下の方法が受け入れられているそうです。1)弛緩状態で引き伸ばして測る、2)測る長さは恥骨から亀頭の先端までとする、3)測定は室温で行う。
とはいえ、もっとも確実な方法は、薬によって勃起させ専門医が測定するというものです。自己申告では大きめに申告する人が多いみたいですね。
それでは、世界で一番大きなペニスはどのくらいなのでしょうか?現在、記録に残っている医学的に証明された「世界最大のペニス」は、20世紀初頭にRobert L. Dickinsonという医者によって記録されたペニスです。
何とそのサイズは約34センチ!普通の女性では相手ができないでしょうね。
しかし、正式な記録ではなくとも巨大なペニスを持っていた男性はほかにもいます。
代表的な人物は、70年代から80年代のアメリカのポルノスター、John Holmesです。非公式ですが、彼は自分のペニスサイズを「約38センチある」と主張していたそうです。ただ、彼のマネージャーによると、彼のペニスサイズも約34センチほどだったとか。
ちなみに、彼とベッドをともにした女優によると彼のペニスは「常に柔らかかった」そうです。
しかしJohn Holmesもすでに他界しており、現在、「世界で最も大きなペニス」を持つ男性はニューヨークに住むJonah Falconという一般の男性だと考えられています。
現在39歳の彼はごくごく普通の男性で、母親と二人暮し。やはり約34センチもの巨大なペニスを持つ彼は、残念ながら不況のあおりを受けて無職だとか。ペニスが大きいからといって人生がバラ色になるわけではなさそうですね。
射精は、ペニス付け根辺りにある筋肉(球海綿体筋)が10回から15回ほど収縮するのにともなって起こります。射精する精子の40%以上は、最初の1回から2回目の筋肉の収縮のときに放出されるそうです。
つまり、「膣外射精」したつもりでいても、ほんの少しのタイミングのズレでほとんどの精子が膣内に出されてしまっているかもしれないのです。
だから「膣外射精」は確実性が極めて低い避妊法なんですね。子供を作る予定がない方は気をつけてください。
さて、その射精の瞬間、精液はどのくらいのスピードで飛ばされるのでしょうか。
こんなことも調べている人がいます。精液の速度はおよそ時速50キロだそうです。
男子短距離走の世界記録を持っているウサイン・ボルト氏のトップスピードが44キロほどだそうですから、精液の射出スピードはそれよりも速いということですね。
ちなみに、射精された精子の飛距離にも世界記録があります。その距離はなんと約5.5メートル!ただし、こちらの記事にもありますように、精液が遠くに飛ぶことにあまり意味はありません。
たしかに、精液の中にタンパク質がたくさん含まれているのなら、マスターベーションのし過ぎでタンパク質が欠乏し成長に影響を与える、なんてことが起こるかもしれません。
そういう観点から、今回は精液の栄養成分を見てみましょう。
大体、一回の射精で放出される精液は多くても5mlくらいです。普通はティースプーン一杯程度ですね。その中に含まれる栄養素はどのようになっているのでしょうか。以下が精液の栄養成分です。
総エネルギー 20カロリー
総脂質 6mg
総炭水化物 11mg
コレステロール 3mg
タンパク質 150mg
うーん。微々たるものですね。
タンパク質含量でいえば、標準的な納豆1パックに含まれるタンパク質が約7g(7000mg)です。射精によって失われる精液などはせいぜい納豆数粒分でしょうね。
そういうことですので、成長期の方やトレーニングをされている方も気にせずにマスターベーションしてください。
とはいえ、マスターベーションをすると不応期(Refractory period)と呼ばれるグッタリと疲れた状態になってしまいますので、トレーニング前や試合前などは止めておいた方がいいかもしれません。
その対象となるのは12-14歳の少年たち。
世の中にはコンドームを専門に研究している科学者もいるのですが、彼らは「コンドームがフィットするかどうか」がコンドームの効果を最大限に高めるために重要であることを指摘しています。
また、セックスをより良いものにするためにも装着感は重要です。
それにしても、どのような経緯で「少年用極小コンドーム」が発売されたのでしょうか。いくらなんでも12-14歳の少年にコンドームはいらないような・・・・・・。
スイスでは、バーゼル大学の研究者が行った調査により、少年たちの初体験年齢が年々下がる一方で、少年たちが感染症や妊娠に対して無知であることが明らかとなっていました。
また、ドイツで行われた13歳から20歳の12,970人を対象にした調査により、4分の1の若者にとって「標準サイズのコンドームは大きすぎる」という結果も得られていました。
これらのことから、スイスでは「少年用」コンドームの必要性が指摘されており、それに答えるかたちで「極小サイズ」のコンドームが発売されたのです。
それにしても、「極小」ですからね。いったいどのくらいの大きさなのでしょうか。
気になるそのサイズは直径4.3センチに長さ18.8センチ。
・・・・・・え?極小サイズ?
そう、これでも極小なのです。スイスで販売されている「大人用」コンドームのサイズは、なんと直径5センチ(長さは同じ)。
ちなみに、日本で販売されている標準的なコンドームサイズ*は直径3.6センチ、長さ17センチです。・・・・・・スイスの「極小サイズ」も日本ではビッグサイズですね。色んな意味で驚きのニュースでした。
*サガミオリジナル 002:お勧めです。
今日は「もしあなたが精子だったら」と仮定して、その競争を想像して見ましょう。
1)膣(酸の海)
一度に射精される精子の量は、1億から3億といわれています。
あなたが卵子と受精するためには、日本の人口以上ものライバル達との競争を勝ち抜かなければなりません。
膣内に放り出されたあなたは、子宮口を目指します。しかし、膣内はあなたにとって毒の海のようなところです。膣内は酸性に保たれており、ライバルたちの多くは子宮にたどり着くこともできずに死んでしまいます。
2)子宮(殺戮の大地)
生命力が強く、運もよかったあなたは、膣から子宮頚管に入ります。無数のライバルたちとひしめきあいながら細い子宮頚管をくぐり抜けると、そこが「子宮」です。ここは幅750メートル長さ3キロメートルほどの、見渡すかぎりの広大なスペースです。
この広大なスペースを、ライバルたちと競争しながら「卵管」を目指すわけです。
子宮では、あなたのライバルは他の精子だけではありません。子宮内には恐ろしい無数の白血球が巡回しており、もしつかまれば異物として殺されてしまいます。
幸運に恵まれ、白血球から逃れる能力をもった精子だけが、この殺戮から生き延びることができるのです。
3)卵管(究極の二者択一)
あなたは、白血球の追跡から逃れつつ卵管を目指します。しかし卵管につながる穴は2つあり、排卵される卵子はどちらか1つにしかありません。
あなたは、このどちらから卵子が排卵されてくるか、嗅ぎ分けて選択しなければなりません。もし、選択を間違ってしまうとそれは競争からの脱落を意味します。待っている運命はやはり「死」です。
4)卵管膨大部(つかの間の楽園)
正しい卵管を選択したあなたは3キロほど泳ぎ、「卵管膨大部」と呼ばれる場所で卵子が排卵されるのを待ちます。
ここはあなたにとって非常に過ごしやすい場所で、まるで楽園のようです。あなたを襲う敵もいません。しかし、ここまで到達できる精子はたったの10から数100といわれています。ここまでたどり着けるものはエリート中のエリートと呼ぶにふさわしいでしょう。
5)受精(最後のレース)
精子の寿命は一週間ほど。この期間内に卵子が排卵されなければ当然受精することはできません。受精できるかどうかは運も大きく作用します。
卵子が排卵された瞬間、エリートたちによる最後のレースが始まります。あなたもふくめた全ての精子が一斉に卵子を目指します。そして、一番初めに卵子に触れることができた、たった一つの精子だけが栄冠を勝ち取ることができるのです。
あなたの数十倍はあろうかという巨大な卵子に飛び込むと、卵子は波動に包まれます。その波動は他の精子による受精を防ぎ、卵子はあなたをその中に取り込みます。そう、「あなた」という新たな生命の誕生です。
もし他の精子が受精していれば、あなたとは全く違った人間が誕生したことでしょう。そんな過酷で偉大な競争を勝ち抜いてきたのが、私たちです。そう考えるとちょっと不思議な気分になりませんか。
精子の遊泳は「鞭毛」をつかって行います。それでは、生物間で精子の遊泳スピードに差があるのでしょうか?チンパンジー、アカゲザル、ゴリラ、ヒトでは、どの生物の精子が速いと思いますか?
カリフォルニア大学の科学者たちの研究によると、チンパンジーとアカゲザルの精子は、ヒトとゴリラの精子よりもはるかに速く泳ぐそうです。
この理由はおそらく、それぞれの生物の交尾パターンと関係があります。
チンパンジーとアカゲザルは乱婚なのに対し、ゴリラとヒトではあまり乱交はしません。つまり、チンパンジーとアカゲザルの精子は、他のオスの精子と競争する必要があるのです。乱交を行う生物では、すばやく泳ぐ精子ほど他の精子との競争に勝ち、卵子と受精するチャンスが増えたのでしょう。
精子の戦略は泳ぐスピードだけにはとどまりません。乱交を行うチンパンジーなどでは、「精子の量が多く」また「精液の粘度が高い」ことも知られています。精子の量がおおければそれだけライバルを圧倒することができますし、粘性が高ければ自分の精液でメスの膣に「蓋」をすることができます。
一口に精子といっても、生物によっていろいろ工夫しているのですね。
ちなみにゴリラは、強いオスがハーレムを形成しメスを独占します。ゴリラの社会では、精子間競争などは起こりえません。そのため、ゴリラの精子は少なく、粘性も低く、泳ぐスピードも極めて遅いそうです。
それではヒトはどうなのでしょうか?どうやらヒトは、チンパンジーとゴリラの中間の精子の能力を持っているそうです。激しい乱婚ではないけれど、かといって完全な一夫一婦制が実現しているわけでもない(浮気がある)。まさにヒトの生殖パターンをあらわしているのですね。
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アレルギーは、さまざまなものに対して起こりえます。花粉、ハウスダスト、食品……。不幸なことに、世の中にはパートナーの精液に対してアレルギーを起こしてしまう人もいます。
そういう人は、オーラルセックスであれ、アナルセックスであれ、膣内射精であれ、どんな形のセックスでも精液に触れるとかゆみ・ヒリヒリした感じ・まれには呼吸困難などを起こしてしまいます。
精液に対するアレルギーは、パートナーの精液だけにおこる場合もありますし、全ての男性の精液に反応する場合もあります。
とにかく、花粉やハウスダストのように、体が精液を自分の非自己のタンパク質だと認識してしまうのです。この症状の場合、体内に入った精子は女性の免疫システムにより攻撃されてしまうので、妊娠することができません。
しかし、多くの場合、精液アレルギーは治療が可能です。脱感作療法が効果的であるといわれています。アレルギーを引き起こす物質に繰り返しふれて感度を下げていく方法です。
つまり、パートナーの精液に繰り返しふれるわけですね。定期的なセックスです。
ただし、アレルギーは時に深刻な症状を引き起こすことがありますし、必ずしも脱感作療法で治るというわけでもありません。もし、精液アレルギーの可能性が疑われたら、自分で判断することはせず、かならず医師に相談してくださいね。
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こんな質問に対して(こんな質問をする人はいないでしょうけど)、論理的に答えられる人は少ないと思います。なぜなら、男性が射精にいたるまでの平均時間を知らなければ、自分が早いか遅いかなんて答えられないからです。
と、言うわけで、今日は男性の射精時間についての研究を紹介しましょう。
オランダのUtrecht大学のWaldingerらは2005年、世界5カ国(アメリカ、イギリス、オランダ、スペイン、トルコ)の500組のカップルに対して、射精時間に関する大規模な調査を行いました。被験者の男性にストップウォッチを持たせ、4週間の間に行った性交の「挿入から射精までの時間」を測定してもらったのです。
そして、世界中から集められた計測値を集計し平均値をはじき出した結果、全ての男性の平均は「5分24秒」であることが分かりました。意外と短い?ちなみに、最短の男性は33秒、最長の男性は44分6秒でした。
年齢別に見ると、18歳から30歳では「6分30秒」、51歳以上になると「4分13秒」でした。この調査では、年をとると所要時間が短くなる傾向が認められました。
射精にいたるまでの時間は、国によっても違いがありました。最短はトルコの「3分42秒」。……イスラム国ということで、他の国よりも性的な刺激が少ないせいでしょうか。
一方意外なことに、包茎手術をしたグループとしていないグループ、コンドームを装着した場合としていない場合の比較では、顕著な違いは認められませんでした。
……さあ、これであなたも平均と比較できますね。
参考: 自分で射精までの時間をコントロールできない方はコチラを、パートナーの膣内ではどうしても射精できない方はコチラを参考にしてみてください。
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精子は精液中に1%しか含まれておらず、のこりは糖分・脂肪・タンパク質そしてアルカリ性の液体でできています。
それでは、精液の味はどんなものなのでしょうか?
実は、精液にはきまった味はありません。そう、精液の味は食べたものに影響されるのです。苦味があるコーヒーやアルコールを摂取すれば苦くなり、パイナップルやグレープフルーツなどの果物を食べればまろやかになります。肉食の人の精液は濃密で、ベジタリアンの人はさらっとしています。
BBCが行った味覚テストによると、男性が3日間食べ続けたものをパートナーの女性は”精液をテイスティングすることにより”当てたそうです。
パートナーに精液を味わってもらうチャンスがある人は、食べ物には気をつけてくださいね。にんにくなど、香りの強い食品は避けたほうがよさそうです。
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近年の研究では、ペニス先端の包皮のメリットや有用性が明らかになってきています(こちらを参照)。
一方、1999年に行われた女性への聞き取り調査では、セックス時に不快を感じると答えた女性は、未割礼のパートナーに比べて、割礼したパートナーの方が11倍も高かったという結果が得られています。この結果は、ペニスの包皮にはセックス時に女性の膣を保護する役割があることを示唆しています。
それではなぜ、「割礼」という文化が生まれたのでしょうか?
割礼の起源は中近東の古代社会にあります。この地域は砂漠地帯として知られています。このような地域では、舞い上がった砂は包皮の先端にもぐりこみ、炎症を起こして亀頭炎が頻発する可能性があります。また、水が極端に不足していることから、洗浄して清潔に保つのは困難です。
すなわち「割礼」は、このような自然環境の中で、亀頭炎を予防するための公衆衛生の処置として始まったのではないか、というのが研究者たちの認識です。
包茎手術にもこんな歴史があるんですね。
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もしかしたら、ペニスの大きさを気にしている人がいるかもしれません。しかし、巻尺をとりだして大きさを測る前に、はっきりと言えることがひとつあります。ヒトのペニスはゴリラよりもはるかに大きいのです。
成長したゴリラの勃起したペニスは1.5~3センチ。ちなみに、オランウータンは4センチ程度、ヒトともっとも近い動物であるチンパンジーは8センチ程度です。
あの筋肉隆々で巨大なゴリラがせいぜい3センチしかないのです。ヒトは霊長類のどの種よりも巨大なペニスを持っているということになります。
なぜヒトのペニスは大きいのでしょうか?仮説は2つあります。
仮説1)できるだけ子宮口に近い所で射精したほうが受精の確率が上がるから。
仮説2)祖先の女性が大きなペニスを好み、ペニスが大きな男性を選んできたから。
我々が過去に戻れない以上、この仮説を証明するのは極めて難しいでしょう。しかし、パートナーのペニスがそれほど大きくなくても女性は満足している、というデータを全ての男性は知っておく必要があると思います。
2006年の調査によると、男性は55%しか自分のペニスサイズに満足していないのにもかかわらず、女性の85%はパートナーのペニスに満足していることが明らかとなっています。
また、大半の女性たちが生殖器部分でもっとも感じるのは、クリトリスや外陰部、膣の入り口から8~10センチ入った領域までです。
あまりペニスの大きさにはこだわらない方がいいかもしれませんね。
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2005年、オーストラリアで行われた研究です。
18歳から35歳の52人の男性に、「3人の女性が写っているポルノ写真」と「2人の男性と1人の女性が写っているポルノ写真(いわゆる3P)」を渡し、それぞれマスターベーションしてもらいました。そして、精液を回収し精子を詳しく調べたのです。もちろん、それぞれの実験は別々の日に行われました。
精液中の精子の量、精子の運動性、そして精子の遊泳能力を測定した結果、なんと驚くべきことに、「2人の男性と1人の女性が写っているポルノ写真」を見て射精した時の方が「3人の女性が写っているポルノ写真」を見たときよりも圧倒的に精子の活性が高かったのです。
この結果は、他の男性との精子間競争が激しくなるほど、より多くの質の高い精子を射精するようになることを示しています。しかもそれは、ただ射精の際に他の男性を見るという視覚的な情報だけで即座に起こることを意味しています。
男性が射精する時、精子の質についても指令をだしている可能性があるなんて、驚くべきことだと思います。
この論文の執筆者の1人であるWestern Australia大学のレイ・シモンズ博士によると、確証をとるためには更に多くの研究が必要とのことですが、今後の研究が楽しみですね。おそらく、不妊治療に大いに役立つことでしょう。
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しかし、セックスは相手があってのことです。相手の女性の性器の形状や好みによって、最適なペニスの大きさや形は変わるはずです。セックスに支障がでるほどのペニスでなければ、あまり気にしなくてもいいかも知れません。
とは言いつつ、やはり男性としてはペニスの大きさは気になってしまうものなのでしょう。
それでは、人生のどの時期にペニスは成長するのでしょうか?死ぬまで成長するならいいのですが、どうもそういうことはなさそうです。おそらく思春期の頃に成長するのだとは思いますが、実際には何歳まで成長するものなのでしょう?
これに関して、イタリアの研究者が2001年に大規模な調査を行っています。
彼らは3300人もの成長期の男性のペニスサイズを計測し、各年齢における平均サイズをはじき出しました。
その結果、17歳と19歳の男性群では、ペニスの平均サイズに違いは見られませんでした。このことは、17歳から19歳の間では、ペニスが成長していないことを示しています。
つまり、ペニスが成長するのは17歳までということになります。高校2年生くらいですね。
もちろん成長には個人差がありますので、必ずしもすべての人のペニスがそこで成長を止めるわけではありません。しかし、成人してからも成長するという可能性は低そうです。
しかし、あきらめることはありません。こちらの記事で紹介したように、アンドロペニスなどの牽引式の器具はペニスの伸長に一定の効果があることが報告されています。実際に、アンドロペニスは医療現場でも使用されています。どうしても諦めきれない方は、そちらを試すのも手かも知れません。
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しかし、「鋼のような硬さ」というのは必ずしも誇張した表現ではありません。勃起したペニスを包んでいる膠原線維(白膜)は非常に強靭な組織で、なんと重量比では鋼鉄と同程度の強度を持っているのです。
膠原線維は2層になっており、繊維の流れが直角に交差するようになっています。この構造により、その内側の海綿体が充血することにより圧力がかかっても折れたり形が変わったりしないのです。
しかし、いくら膠原線維が強靭な組織とはいえ、限界を超えると折れることがあります。
「陰茎折症」です。
ペニスに骨はありませんが、膠原線維が破裂するのです。これは非常にまれな症状ですが、勃起しているペニスに過度な圧力や衝撃がかかったときに起こります。聞くところによると、折れる瞬間は「ポンッ」あるいは「ポキッ」のような音が生じ、強い痛みとともに、ペニスが弛緩し、内出血を伴なうようです。
この症状の30%~50%は性交中に起こり、その原因となる体位のほとんどは「女性上位」だということです。この体位によりペニスに負荷がかかり、横向きに折れることが多いと言うことです。
もし折れてしまった場合は、直ちに病院に行って処置しましょう。EDやペニスの湾曲が後遺症として残ることがあります。
余談ですが、ペニスに骨がある動物も多数います。犬、シマリスなどなど。世界最大の陰茎骨を持つ動物はセイウチで、北極圏に住む民族イヌイットはそれを「ウージック」と呼び、戦闘用の棍棒に使用していたそうです。
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今回は「早漏」の治しかたについて書いてみたいと思います。Kaplanの定義によると、「早漏とは、どれだけ反応が早いか、あるいはパートナーが満足するかではなく、自分が望む前に射精してしまいコントロールできない状態」だそうです。早漏による問題については、いまさら書くまでもありませんね。
さて、治療法は「ストップ&スタート法」と「スクイーズ法」を組み合わせたものです。阿部医師の本によると、この方法で早漏は100%治るとの事です。
基本的には、射精直前の独特の感覚が得られたら刺激をストップし、興奮がおさまったらまた刺激を開始する(スタート&ストップ)、この繰り返しです。この方法で射精してしまいそうになったら、亀頭部を軽く握り、射精感を抑えます(スクイーズ)。
さて、実際のステップを書きましょう。
① 1人での練習。マスターベーションを行い、これ以上刺激すると射精する、という所で刺激をとめる。これを3回繰り返し、4回目で射精する。射精をとめられそうにない場合は亀頭を押さえる。
② 女性パートナーの手で刺激してもらう。射精直前に合図して刺激を止めてもらう。その時、女性は亀頭部を適度に締め付ける。我慢できる所まで射精感が収まったらまた刺激を再開してもらう。これを3回繰り返し、4回目に射精する。
③ コンドームマス法かローションを使ってマスターベーション、あるいは女性に刺激してもらう。
④ ローションを使ってもコントロールできるようになったら、女性上位で挿入し、やさしく動いてもらう。射精直前になったら、合図してとめてもらう。3回繰り返し、4回目には男性が自ら腰を動かして射精する。
⑤ 女性上位でうまくいったら、男性上位で同じ事を行う。
この方法のポイントは、自分のいきそうなタイミングを理解し、ペニスへの刺激をとめるタイミングをつかむことです。最終的には、自分で刺激をコントロールできるようになるはずです。もちろん、数日だけやって治るようなものではありません。パートナーとの良好な関係を築くためには、継続が肝心です。
コンドームマス法用のコンドームはコチラをどうぞ。
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しかし、本当に「包茎は悪」なのでしょうか?今日は、セックスにおける包皮の役割を書いてみたいと思います。
そもそも、包茎男性はどのくらいの割合でいるのでしょうか?
Schöberleinの1966年の調査によると、約50%の男性が完全に包皮が被っており、約42%が仮性包茎、そして残りの8%が露茎だったということです。割礼(包茎手術)を考慮すると、たった4%の男性だけが露茎ということになります。これは欧米での調査ですが、日本でもあまり変わらないようです。
つまり、包皮が被っているペニスが多数派なのですね。
さて、この「包皮」は、性交の際にはどのような仕事をしているのでしょうか?
まず、挿入の際に、「包皮がスライドする」ことにより膣口への負担を軽減します。ある実験では、包皮がある場合と無い場合では、挿入に必要な圧力が10倍も違ったそうです。つまり、包茎の方がスムーズに挿入できるのですね。
また、ピストン中の包皮の役割も見逃せません。性交中に包皮がスライドすることにより、女性の膣と膣口への過度の摩擦を抑えます。これにより、女性の膣を乾燥やダメージから防いでいるのです。
また、最近の研究によると、包皮の先端部には多数の感覚神経が分布していることが分かっています。つまり、包皮は重要な性感帯なのです。包茎手術を行うと、それらの性感帯はすべて失われてしまいます。
アメリカでは、誕生後すぐに包皮切除を行うことが多かったのですが、この研究結果が知られるにつれ、赤ちゃんの時に切ってしまうことは少なくなりつつあります。また、包皮を再生しようとする男性も増えているようです。
よほどの理由が無ければ、包茎手術はしない方が良さそうですね。
参考文献を紹介しておきます。非常に優れた本です。包茎手術を考えている方は、決断する前に一読することをお勧めします。「切ってはいけません! 日本人が知らない包茎の真実」
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