一般的に「割礼」とは、ペニスの包皮を切除し、包皮が亀頭を覆わなくなるような処置のことを指します。
ユダヤ人、エジプト人、アラブ人が「割礼」を行うことはよく知られていますが、彼らの「割礼」は通過儀礼(イニシエーション)として行われます。世界の他の地域でも通過儀礼としての「割礼」の風習が認められます。今回はオセアニアのちょっと変わった「割礼」を紹介しましょう。
オセアニアでは、「上部割礼」と呼ばれる割礼が行われます。これもアラブ地域と同様、通過儀礼として行われます。フィリピンのセブ島では、伝統的に9~10歳の少年がその「手術」を受けます。
割礼を行うために、まずペニスを竹でこしらえた道具で支えます。包皮を引っ張り、ナイフを「縦に」あてがいます。そのナイフを石などで叩くことで包皮を二股に裂くのです。つまり、「上部割礼」では包皮を縦に割るだけで切り取ることはありません。
処置後はすりおろしたココナッツで傷口を覆い、傷口がふさがるまで海水浴を奨励されるそうです。彼の地では現在でもこの風習がのこされており、病院で処置されるということです。
図(上の小さな棒片)は、大英博物館に収蔵されている割礼用のナイフです。ニューカレドニア島のものだそうです。収蔵されたのは1898年。古来この地域では、このような道具で割礼を行なってきたのでしょうね。
精巣のことを英語では「testis」と呼びます。これはラテン語の「証人」を表す言葉がもとになっているそうです。つまり、生まれた時に精巣のあるなしで性別を判別できるからなんですね。
ヒトのように精巣を陰嚢におさめてぶらぶら歩く動物は、ウシやウマ、ヒツジなどがいますが、すべての動物がそうであるわけではありません。クジラやゾウ、ブタ、さらにはヒトと同じ霊長類のゴリラも、体内あるいは体に密着した場所に睾丸があります。
なぜヒトでは、陰嚢が体内にないのでしょうか?それは、精巣の温度を体温よりも下げることで、多量の精子を生産するのに好都合であるからと言われています。精巣の温度が高くなると、精巣が正常に発達せず(精子が生産されず)、不妊の原因になります。
しかし、精巣が体内にあるような他の動物では、そのような精巣の発達不全はおきません。なぜヒトでは温度を下げなければ精子の形成がおかしくなるように進化したのでしょうか?考えてみれば不思議ですが、それについては全くわからないそうです。
睾丸を体外に持つサルでは力の象徴として睾丸をアピールする行動がみられるそうです。もしかしたらヒトの睾丸にも、ディスプレイの役割があるのかもしれませんね。
西洋にも同じような「神話」があります。それは「靴のサイズはペニスのサイズに比例している」というものです。
2002年、イギリスの泌尿器科の医師が、この話を検証するために調査を実施し、靴のサイズとペニスのサイズにはなんの相関もないことを証明しました。鼻とペニスの相関についても同様でしょう。
ところで、標準的なペニスの大きさを把握することはコンドームの開発などにおいて非常に重要ですが、ペニスの大きさはどのように測定するのでしょうか。
今のところ、医療の現場では以下の方法が受け入れられているそうです。1)弛緩状態で引き伸ばして測る、2)測る長さは恥骨から亀頭の先端までとする、3)測定は室温で行う。
とはいえ、もっとも確実な方法は、薬によって勃起させ専門医が測定するというものです。自己申告では大きめに申告する人が多いみたいですね。
それでは、世界で一番大きなペニスはどのくらいなのでしょうか?現在、記録に残っている医学的に証明された「世界最大のペニス」は、20世紀初頭にRobert L. Dickinsonという医者によって記録されたペニスです。
何とそのサイズは約34センチ!普通の女性では相手ができないでしょうね。
しかし、正式な記録ではなくとも巨大なペニスを持っていた男性はほかにもいます。
代表的な人物は、70年代から80年代のアメリカのポルノスター、John Holmesです。非公式ですが、彼は自分のペニスサイズを「約38センチある」と主張していたそうです。ただ、彼のマネージャーによると、彼のペニスサイズも約34センチほどだったとか。
ちなみに、彼とベッドをともにした女優によると彼のペニスは「常に柔らかかった」そうです。
しかしJohn Holmesもすでに他界しており、現在、「世界で最も大きなペニス」を持つ男性はニューヨークに住むJonah Falconという一般の男性だと考えられています。
現在39歳の彼はごくごく普通の男性で、母親と二人暮し。やはり約34センチもの巨大なペニスを持つ彼は、残念ながら不況のあおりを受けて無職だとか。ペニスが大きいからといって人生がバラ色になるわけではなさそうですね。
その対象となるのは12-14歳の少年たち。
世の中にはコンドームを専門に研究している科学者もいるのですが、彼らは「コンドームがフィットするかどうか」がコンドームの効果を最大限に高めるために重要であることを指摘しています。
また、セックスをより良いものにするためにも装着感は重要です。
それにしても、どのような経緯で「少年用極小コンドーム」が発売されたのでしょうか。いくらなんでも12-14歳の少年にコンドームはいらないような・・・・・・。
スイスでは、バーゼル大学の研究者が行った調査により、少年たちの初体験年齢が年々下がる一方で、少年たちが感染症や妊娠に対して無知であることが明らかとなっていました。
また、ドイツで行われた13歳から20歳の12,970人を対象にした調査により、4分の1の若者にとって「標準サイズのコンドームは大きすぎる」という結果も得られていました。
これらのことから、スイスでは「少年用」コンドームの必要性が指摘されており、それに答えるかたちで「極小サイズ」のコンドームが発売されたのです。
それにしても、「極小」ですからね。いったいどのくらいの大きさなのでしょうか。
気になるそのサイズは直径4.3センチに長さ18.8センチ。
・・・・・・え?極小サイズ?
そう、これでも極小なのです。スイスで販売されている「大人用」コンドームのサイズは、なんと直径5センチ(長さは同じ)。
ちなみに、日本で販売されている標準的なコンドームサイズ*は直径3.6センチ、長さ17センチです。・・・・・・スイスの「極小サイズ」も日本ではビッグサイズですね。色んな意味で驚きのニュースでした。
*サガミオリジナル 002:お勧めです。
こんな質問に対して(こんな質問をする人はいないでしょうけど)、論理的に答えられる人は少ないと思います。なぜなら、男性が射精にいたるまでの平均時間を知らなければ、自分が早いか遅いかなんて答えられないからです。
と、言うわけで、今日は男性の射精時間についての研究を紹介しましょう。
オランダのUtrecht大学のWaldingerらは2005年、世界5カ国(アメリカ、イギリス、オランダ、スペイン、トルコ)の500組のカップルに対して、射精時間に関する大規模な調査を行いました。被験者の男性にストップウォッチを持たせ、4週間の間に行った性交の「挿入から射精までの時間」を測定してもらったのです。
そして、世界中から集められた計測値を集計し平均値をはじき出した結果、全ての男性の平均は「5分24秒」であることが分かりました。意外と短い?ちなみに、最短の男性は33秒、最長の男性は44分6秒でした。
年齢別に見ると、18歳から30歳では「6分30秒」、51歳以上になると「4分13秒」でした。この調査では、年をとると所要時間が短くなる傾向が認められました。
射精にいたるまでの時間は、国によっても違いがありました。最短はトルコの「3分42秒」。……イスラム国ということで、他の国よりも性的な刺激が少ないせいでしょうか。
一方意外なことに、包茎手術をしたグループとしていないグループ、コンドームを装着した場合としていない場合の比較では、顕著な違いは認められませんでした。
……さあ、これであなたも平均と比較できますね。
参考: 自分で射精までの時間をコントロールできない方はコチラを、パートナーの膣内ではどうしても射精できない方はコチラを参考にしてみてください。
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近年の研究では、ペニス先端の包皮のメリットや有用性が明らかになってきています(こちらを参照)。
一方、1999年に行われた女性への聞き取り調査では、セックス時に不快を感じると答えた女性は、未割礼のパートナーに比べて、割礼したパートナーの方が11倍も高かったという結果が得られています。この結果は、ペニスの包皮にはセックス時に女性の膣を保護する役割があることを示唆しています。
それではなぜ、「割礼」という文化が生まれたのでしょうか?
割礼の起源は中近東の古代社会にあります。この地域は砂漠地帯として知られています。このような地域では、舞い上がった砂は包皮の先端にもぐりこみ、炎症を起こして亀頭炎が頻発する可能性があります。また、水が極端に不足していることから、洗浄して清潔に保つのは困難です。
すなわち「割礼」は、このような自然環境の中で、亀頭炎を予防するための公衆衛生の処置として始まったのではないか、というのが研究者たちの認識です。
包茎手術にもこんな歴史があるんですね。
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もしかしたら、ペニスの大きさを気にしている人がいるかもしれません。しかし、巻尺をとりだして大きさを測る前に、はっきりと言えることがひとつあります。ヒトのペニスはゴリラよりもはるかに大きいのです。
成長したゴリラの勃起したペニスは1.5~3センチ。ちなみに、オランウータンは4センチ程度、ヒトともっとも近い動物であるチンパンジーは8センチ程度です。
あの筋肉隆々で巨大なゴリラがせいぜい3センチしかないのです。ヒトは霊長類のどの種よりも巨大なペニスを持っているということになります。
なぜヒトのペニスは大きいのでしょうか?仮説は2つあります。
仮説1)できるだけ子宮口に近い所で射精したほうが受精の確率が上がるから。
仮説2)祖先の女性が大きなペニスを好み、ペニスが大きな男性を選んできたから。
我々が過去に戻れない以上、この仮説を証明するのは極めて難しいでしょう。しかし、パートナーのペニスがそれほど大きくなくても女性は満足している、というデータを全ての男性は知っておく必要があると思います。
2006年の調査によると、男性は55%しか自分のペニスサイズに満足していないのにもかかわらず、女性の85%はパートナーのペニスに満足していることが明らかとなっています。
また、大半の女性たちが生殖器部分でもっとも感じるのは、クリトリスや外陰部、膣の入り口から8~10センチ入った領域までです。
あまりペニスの大きさにはこだわらない方がいいかもしれませんね。
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しかし、セックスは相手があってのことです。相手の女性の性器の形状や好みによって、最適なペニスの大きさや形は変わるはずです。セックスに支障がでるほどのペニスでなければ、あまり気にしなくてもいいかも知れません。
とは言いつつ、やはり男性としてはペニスの大きさは気になってしまうものなのでしょう。
それでは、人生のどの時期にペニスは成長するのでしょうか?死ぬまで成長するならいいのですが、どうもそういうことはなさそうです。おそらく思春期の頃に成長するのだとは思いますが、実際には何歳まで成長するものなのでしょう?
これに関して、イタリアの研究者が2001年に大規模な調査を行っています。
彼らは3300人もの成長期の男性のペニスサイズを計測し、各年齢における平均サイズをはじき出しました。
その結果、17歳と19歳の男性群では、ペニスの平均サイズに違いは見られませんでした。このことは、17歳から19歳の間では、ペニスが成長していないことを示しています。
つまり、ペニスが成長するのは17歳までということになります。高校2年生くらいですね。
もちろん成長には個人差がありますので、必ずしもすべての人のペニスがそこで成長を止めるわけではありません。しかし、成人してからも成長するという可能性は低そうです。
しかし、あきらめることはありません。こちらの記事で紹介したように、アンドロペニスなどの牽引式の器具はペニスの伸長に一定の効果があることが報告されています。実際に、アンドロペニスは医療現場でも使用されています。どうしても諦めきれない方は、そちらを試すのも手かも知れません。
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しかし、「鋼のような硬さ」というのは必ずしも誇張した表現ではありません。勃起したペニスを包んでいる膠原線維(白膜)は非常に強靭な組織で、なんと重量比では鋼鉄と同程度の強度を持っているのです。
膠原線維は2層になっており、繊維の流れが直角に交差するようになっています。この構造により、その内側の海綿体が充血することにより圧力がかかっても折れたり形が変わったりしないのです。
しかし、いくら膠原線維が強靭な組織とはいえ、限界を超えると折れることがあります。
「陰茎折症」です。
ペニスに骨はありませんが、膠原線維が破裂するのです。これは非常にまれな症状ですが、勃起しているペニスに過度な圧力や衝撃がかかったときに起こります。聞くところによると、折れる瞬間は「ポンッ」あるいは「ポキッ」のような音が生じ、強い痛みとともに、ペニスが弛緩し、内出血を伴なうようです。
この症状の30%~50%は性交中に起こり、その原因となる体位のほとんどは「女性上位」だということです。この体位によりペニスに負荷がかかり、横向きに折れることが多いと言うことです。
もし折れてしまった場合は、直ちに病院に行って処置しましょう。EDやペニスの湾曲が後遺症として残ることがあります。
余談ですが、ペニスに骨がある動物も多数います。犬、シマリスなどなど。世界最大の陰茎骨を持つ動物はセイウチで、北極圏に住む民族イヌイットはそれを「ウージック」と呼び、戦闘用の棍棒に使用していたそうです。
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しかし、本当に「包茎は悪」なのでしょうか?今日は、セックスにおける包皮の役割を書いてみたいと思います。
そもそも、包茎男性はどのくらいの割合でいるのでしょうか?
Schöberleinの1966年の調査によると、約50%の男性が完全に包皮が被っており、約42%が仮性包茎、そして残りの8%が露茎だったということです。割礼(包茎手術)を考慮すると、たった4%の男性だけが露茎ということになります。これは欧米での調査ですが、日本でもあまり変わらないようです。
つまり、包皮が被っているペニスが多数派なのですね。
さて、この「包皮」は、性交の際にはどのような仕事をしているのでしょうか?
まず、挿入の際に、「包皮がスライドする」ことにより膣口への負担を軽減します。ある実験では、包皮がある場合と無い場合では、挿入に必要な圧力が10倍も違ったそうです。つまり、包茎の方がスムーズに挿入できるのですね。
また、ピストン中の包皮の役割も見逃せません。性交中に包皮がスライドすることにより、女性の膣と膣口への過度の摩擦を抑えます。これにより、女性の膣を乾燥やダメージから防いでいるのです。
また、最近の研究によると、包皮の先端部には多数の感覚神経が分布していることが分かっています。つまり、包皮は重要な性感帯なのです。包茎手術を行うと、それらの性感帯はすべて失われてしまいます。
アメリカでは、誕生後すぐに包皮切除を行うことが多かったのですが、この研究結果が知られるにつれ、赤ちゃんの時に切ってしまうことは少なくなりつつあります。また、包皮を再生しようとする男性も増えているようです。
よほどの理由が無ければ、包茎手術はしない方が良さそうですね。
参考文献を紹介しておきます。非常に優れた本です。包茎手術を考えている方は、決断する前に一読することをお勧めします。「切ってはいけません! 日本人が知らない包茎の真実」
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それでは、なぜペニスはこのような形をしているのでしょうか?
2003年、ニューヨーク州立大学、オールバニー校の進化行動生物学研究チームがこの問題に挑み、論文を発表しました。彼らは研究の結果、膣内の精液を排出するために、カリが張ったペニスの形状が進化したことを明らかにしました。
彼らはまず、実際のポルノスターの膣から型をとった人工膣を作製し、その中に精液と同じ粘度をもった液を注入しました。その後、1)「カリ」がついたペニスの模型と2)「カリ」が無いペニスの模型を用いて人工膣の中で同じ時間ピストン運動を行い、各実験でどれだけの注入液が膣の中に残っているかを調べました。
その結果、カリがついたペニスは91%もの注入液を掻き出したのに対し、亀頭が無いペニスは35%の注入液しか掻きだすことができないことが明らかになりました。
つまり、亀頭には膣から精子を掻きだす機能があるのです。ターゲットとなる精液は、もちろん自分の精液ではなく、自分が射精する前に膣内に存在していた他の男性の精液です。人間の祖先は乱交を習慣的に行っていたため、ライバルの男性が残した精液を掻きだすように亀頭の形状が進化したのでしょう。
他にも、あまり知られていないことですが、人間の精液にはライバルの精液を意識した恐るべき機能があります。それは、射精の最後に放出される精液には天然の殺精子剤が含まれているということです。この殺精子剤によって、自分の「後」に性交する男性の精液を殺すのです。私たちが普段何気なく排出している精液にも、自分の遺伝子を残すための巧妙な戦術が仕込まれているのですね。
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イスラム国トルコでも、割礼が行われます。
トルコの割礼は4~7才で行われることが多く、この際には割礼を受ける男の子は数日にわたってお披露目パーティーが開かれ、親戚縁者に祝われます。日本でいえば七五三のような感じでしょうか。割礼の場合は男子限定ですけどね。
それでは実際の割礼はどのように行われるのでしょうか?
トルコには、ペニスの先端の皮を切除する専門の医者がいるそうです。割礼式の際には、彼らは各家庭まで出張してきます。皮を切除する方法は極めてシンプルで、ペニスの先端部にあまった皮をグイッと引き伸ばし、亀頭部を傷つけないようにメスでカットするだけだそうです。処置後は薬を塗って終了。このとき、麻酔は使いません。その痛みに耐えることこそが子供から大人への通過儀礼(イニシエーション)なんでしょうが、聞いただけで痛くなってしまいますね。
ちなみに、割礼は一般的に夏休みに行われるそうです。なぜでしょうか。それは、傷が癒えるまでに1ヶ月近くもかかるからです。ゆっくり傷を癒せる夏休みがベストなんでしょうね。
さて、割礼を行うことから分かる事実があります。わざわざ割礼を行うということは、海外でも包茎の男性が多いということです。日本ではやたらと包茎を気にする風潮がありますが、包茎は自然な状態なんですね。あまり気にしないほうがいいですよ。そもそも、必要があって包茎という形質が進化してきたわけです。包茎にどのような機能があるのかは、そのうち書くことにいたします。
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しかしながらその成分を見る限り、ペニス増大はあまり期待しないほうが良さそうです。
論文をいくら検索してもそれに関するデータは出てきませんし、企業が公表しているデータは科学的な研究というにはあまりにも未熟で恣意的な解釈が入りすぎています。しかしながら、勃起不全治療薬、あるいは強壮剤としては効果があるかもしれません。
それらのサプリメントが強調している主な成分は、ナイアシンやヨヒンビンです。ナイアシンはビタミンB群の成分に過ぎず、どのビタミン剤にも添加されており、特に珍しいものではありません。一方、ヨヒンビンはもともとは植物に由来するアルカロイドで、勃起力の昂進に一定の効果が認められている成分です。
もちろんペニス増大に関するデータそのものが無い以上、科学者ならば「全く効果がない」とは断言しないでしょうが、一般的な認識として、「世の中に多数ある怪しげな商品の1つ」と捉えていることは間違いありません。
今のところペニス増大に関してはアンドロペニスが一番確実だと思います。実際の医療現場でペニスの治療に用いられていますし、データも豊富にありますから。またそれらのデータについては後述します。
巷では、「あやまったオナニーのし過ぎ」、「もう直らない」「いや、直る」など、様々な意見があります。学術的には白色人種に多いものの、1-4%の男性に見られる症状とされています。
大部分の人は、曲がったペニスでも問題なく性行為が出来ているのですが、一部の患者は湾曲の度合いがひどく、正常な性行為ができないことが報告されています。また性行為ができる患者でも、女性の膣の形状や性交の体位によっては、痛みを引き起こすなど快感の減退が生じるといわれています。しかし、どんな病気に対しても研究者という人種は着々と研究を進めているんですね。まあ、彼らはちょっとだけペニスにコンプレックスを持っている普通の人たちのために研究しているわけではなくて、病的な疾患を治すべく、研究を行っているわけですが。今回は、そんな研究者達のペニス湾曲修正に関する研究の一部を紹介しましょう。
余談になりますが、一般的に「科学論文」と呼ばれるものは、研究者により専門の学術雑誌に投稿され、関連分野の複数の研究者による審査を経て(場合によっては実験のやり直しや実験の追加も求められるといいます)初めて公表されます。つまり、信憑性が極めて高いのですね。もちろん、たまには捏造データで論文を書いてしまう人がいますが、そういう人は最終的に学会から追放されます。
さて、今回の論文は、アメリカのRush University Medical CenterのLevine博士らのチームによる研究です。タイトルは「Penile Traction Therapy for Treatment of Peyronie’s Disease:A Single-Center Pilot Study」邦題にすると「ペイロニー病患者に対しての引っ張り治療について」というところでしょうか。ペイロニー病というのはペニスが曲がる症状のことです。この論文では、後天的に症状が現れた患者についての治療結果を示しています。
被験者は11人。平均年齢は56.4歳。平均的な湾曲角度は51度(!)です。・・・これは重症ですね。さて、どのようにペニスを引っ張ったというと、論文中では器具を使用しています。まあ、論文中で示されているカラー写真を見ると有名なアンドロペニスそのものなんですが。
さて、1日2時間~8時間の装着を6ヶ月間続けた結果、なんと(!)すべての男性でペニス湾曲の症状改善が認められたということです。個人差はあるものの、湾曲の程度が10~40度にまで軽減され(平均33%の改善)たと報告されています。加えて、平均ペニス長は5mm~20mm長くなり、さらには驚くべきことにペニスの周囲長が5mm~10mm長くなったということです。
全男性で~4%もこの症状が認められるということは、人知れず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そういう方々には、アンドロペニス が希望の光になるのかも知れません。