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112009
Gスポットと潮と前立腺
今日はクリトリスに次ぐ代表的な性感帯である「Gスポット」について書いてみたいと思います。
一般に、Gスポットは女性の膣内にあり、中指を入れて第二関節を曲げた場所にあることが多いといわれています。
実はそこには「スキーン腺」とよばれる、男性の「前立腺」と起源が同じ組織があります。しかし、男性の前立腺が大きく発達しているのと比べると、その組織は痕跡的で、女性によっては消失し存在しない場合もあります。
ところで、男性の前立腺はどのような働きをしているのでしょうか。
前立腺は「前立腺液」を分泌し、精子と混合する役割を担っています。精液のいわゆる「栗の花の匂い」は前立腺液のスペルミンという物質の匂いです。前立腺は男性の性感帯としても良く知られていますね。肛門に指またはエネマグラなどの前立腺マッサージ器具を挿入し、直接刺激を加えると、強烈な快感が発生します。
このことを考えると、女性のスキーン腺も前立腺と同じように「感じる」のかもしれません。スキーン腺が発達した女性と無い女性では……感じ方は変わりそうですね。
さて、男性の前立腺と相同器官であるスキーン腺(Gスポット)ですが、それにまつわる興味深い現象があります。
いわゆる、「潮吹き」です。
一部の女性は性交の際、尿道付近からある体液を放出します*。この「潮吹き」が起きる頻度は、特にGスポットの刺激でオーガズムに達する際にとりわけ高くなります。
*1990年に1292名を対象に行われた研究によると、約40%の女性がオーガズムと同時に潮を吹いたということです。
この「潮」の成分については、少なくとも6つの研究グループが報告していますが、まだ決定的なデータは得られていません。
ただ、そのうちの1つのグループは、その「潮」の中に男性の前立腺で分泌される酵素「前立腺酸性ホスファターゼ」を検出したと報告しています。
このことから、前立腺の痕跡器官であるスキーン腺から分泌される液の正体が「潮」ではないかと予想されます。ただし、「潮」は尿と同じ成分であると主張する研究グループもあり、結論がでるのはもう少し先になりそうです。
実際のところ、「潮」の由来は女性によって異なるのかもしれませんね。被験者によって「潮」の成分もスキーン腺の発達程度も違うのですから。
スキーン腺が存在しない=Gスポットがない、かどうかはまだ分かりません。しかし、女性の体が千差万別であることを考えると、セックスパートナーである男性は、それぞれの女性ごとに性感を探る必要がありそうです。「誰でも俺のテクニックにかかれば潮を吹く」「どの女性も同じように刺激したら同じように感じるはず」なんて考えは捨てた方がいいかもしれませんね。
それでは、この辺で。今日はちょっと長くなってしまいました。
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一般に、Gスポットは女性の膣内にあり、中指を入れて第二関節を曲げた場所にあることが多いといわれています。
実はそこには「スキーン腺」とよばれる、男性の「前立腺」と起源が同じ組織があります。しかし、男性の前立腺が大きく発達しているのと比べると、その組織は痕跡的で、女性によっては消失し存在しない場合もあります。
ところで、男性の前立腺はどのような働きをしているのでしょうか。
前立腺は「前立腺液」を分泌し、精子と混合する役割を担っています。精液のいわゆる「栗の花の匂い」は前立腺液のスペルミンという物質の匂いです。前立腺は男性の性感帯としても良く知られていますね。肛門に指またはエネマグラなどの前立腺マッサージ器具を挿入し、直接刺激を加えると、強烈な快感が発生します。
このことを考えると、女性のスキーン腺も前立腺と同じように「感じる」のかもしれません。スキーン腺が発達した女性と無い女性では……感じ方は変わりそうですね。
さて、男性の前立腺と相同器官であるスキーン腺(Gスポット)ですが、それにまつわる興味深い現象があります。
いわゆる、「潮吹き」です。
一部の女性は性交の際、尿道付近からある体液を放出します*。この「潮吹き」が起きる頻度は、特にGスポットの刺激でオーガズムに達する際にとりわけ高くなります。
*1990年に1292名を対象に行われた研究によると、約40%の女性がオーガズムと同時に潮を吹いたということです。
この「潮」の成分については、少なくとも6つの研究グループが報告していますが、まだ決定的なデータは得られていません。
ただ、そのうちの1つのグループは、その「潮」の中に男性の前立腺で分泌される酵素「前立腺酸性ホスファターゼ」を検出したと報告しています。
このことから、前立腺の痕跡器官であるスキーン腺から分泌される液の正体が「潮」ではないかと予想されます。ただし、「潮」は尿と同じ成分であると主張する研究グループもあり、結論がでるのはもう少し先になりそうです。
実際のところ、「潮」の由来は女性によって異なるのかもしれませんね。被験者によって「潮」の成分もスキーン腺の発達程度も違うのですから。
スキーン腺が存在しない=Gスポットがない、かどうかはまだ分かりません。しかし、女性の体が千差万別であることを考えると、セックスパートナーである男性は、それぞれの女性ごとに性感を探る必要がありそうです。「誰でも俺のテクニックにかかれば潮を吹く」「どの女性も同じように刺激したら同じように感じるはず」なんて考えは捨てた方がいいかもしれませんね。
それでは、この辺で。今日はちょっと長くなってしまいました。
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